主灰のセメント原料化とは

「主灰の資源化事業」とは、ごみの埋め立て処分量の削減による東京都の埋め立て処分場の延命と、資源の有効活用を目的とする事業です。 東京都は、これまでごみを焼却した際に発生する焼却主灰を、中央防波堤外側埋め立て処分場及び新海面処分上に埋め立てを行ってきました。しかし、現在の埋め立て処分場が限界を迎えると、今後は東京港内に新たに埋め立て処分場を設けることは困難とされています。

平成22年には、発生する焼却主灰を溶融処理し、スラグなどとして資源化する計画が策定されましたが、平成23年3月に発生した東日本大震災により電力 需要がひっ迫し、計画の見直しとなりました。

そこで新たな取り組みとして策定されたのが「主灰のセメント原料化」です。平成25年度より実証確認が始まり、当事業を安全・安定的に実施できることが確認できました。そのため、平成27年度より本格実施となり、平成28年度には年間約11,000トンがセメント原料として全国各地のセメント工場に搬出されました。最終的な主灰の搬出量は東京23区の焼却主灰発生量のほぼ半分に及ぶ、年間90,000トンまで増加する計画となっています。

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主灰のセメント原料化について

清掃工場で発生した主灰は、セメントの原料として有効利用することができます。セメントの原料は、石灰石、粘土、けい石、鉄原料、石こうに分類されますが、主灰はこのうち、粘土の代替原料として使うことができます。

主灰は日本各地のセメント工場まで専用コンテナで輸送され、国内で消費されるセメントの約7割を占める「普通ポルトランドセメント」の原料として生まれ変わります。

管理調整業務

清掃工場で発生する主灰は、日本各地のセメント工場に搬入され、セメントの原料となります。東京エコサービスでは、この過程に関わる主灰の運搬や、搬入先のセメント工場などとの調整業務を請け負っています。

清掃工場とセメント工場の搬出入計画の策定や、天候などによる搬入計画の変更、をはじめ、当事業を円滑に進めるための各種調整を行います。

コンテナの運用管理

主灰の運搬には「コンテナ」という専用の容器を使用します。

コンテナには鉄道貨物用コンテナと、海上運搬用コンテナの2種類があります。主灰の運搬中の飛散を避けるため、コンテナには天蓋(フタ)がついており、主灰の安全な輸送のための工夫がなされています。陸送(鉄道輸送)の場合、主灰の出荷~セメント会社への輸送~東京都への帰着にはおよそ一週間かかります。

このため、主灰の搬出計画コンテナの運用管理は密接な関係があり、搬出計画とそれに応じたコンテナ数、日数などを総合して搬出計画を策定していく必要があります。

放射能濃度測定

主灰の運搬の前には、安全確認のため、主灰の放射能濃度測定を行います。様々なものが含まれるごみからできる主灰は、セメント原料にする前に放射線量を測定し、安全と認められる値以下だった場合のみ、セメント工場への出荷が行われます。

水素濃度測定

焼却主灰からは、運搬中に水素が発生します。コンテナ内部に滞留する水素濃度の測定を行い、その数値が安全な範囲にあることを確認します。

コンサルティング

主灰の資源化事業は、東京エコサービスが、東京二十三区清掃一部事務組合より受託して行っています。この事業を安全・安定的に行うためのコンサルティング業務を行います。

・コンテナの最適な使用に関する技術的提案
・次年度以降の搬出計画に対する検討、提案
・関係各社からのヒアリングを行い、安全かつ効率的な事業の改善提案